ピアノリサイタル -9月15日

私がよく行くもう一つのランチタイムコンサートは、サウスケンジントンにあるハイドパークチャペルで開催されるものです。主に若い音楽家による演奏ですが、時にははっとさせられる名演に出会ったり知らない曲のよさを発見したりで、いつも期待を胸に秘めて参加します。ここは大体木曜にあるので、今日が今シーズンの幕開けです。

演奏者:Jan Daniel du Preez
プログラム
 ヘンデル:シャコンヌ ト長調
 ベートーベン:ピアノソナタ第17番 作品31-2 テンペスト
 ブラームス:ピアノ小品集 作品118
  インテルメッツォ
  インテルメッツォ
  バラード
 ドビュッシー:前奏曲集第1巻より4曲
  Le vent dans la plaine
  La danse de Puck
  Minstrels
  Ce qu’a vu le vent d’Ouest

このピアニストは南アフリカ共和国生まれで20代後半の長身の男性です。ワインで有名なステレンボッシュ(Stellenbosch)の音楽大学を卒業後ドイツのハノーヴァーに留学して研鑽を積み、故国はもとより欧州とカナダで幅広くリサイタルや室内楽で演奏活動をしています。イギリスの音楽大学との接点はなく、そういう人がここでコンサートをやるのは今までに例がないので、ここの方針が変わったか。

演奏は、ヘンデルのシャコンヌの冒頭の音を聞いただけで、只者ではないと思いました。造形のカチッとした音、美しい和音、自然な音楽の流れ、私はもうぞっこんです。次のベートーベンもブラームスも惚れ惚れ。ドビュッシーもとてもいいのですが、欲を言えばもう少し奔放なところがあってもいいかなという感じです。
しかし何でこんな人がたったの20名程度しか聴衆が集まらないこんなローカルなコンサートに来るの?という疑問が付きまといます。教会の世話役が一新されているのであるいは企画者が頑張りすぎたのか。しかしもったいない。彼ならSt. Martin in the Fieldでのランチタイムコンサートでやった方がいい。あそこはいつも数百人が集まりますから。ウイグモアホールでコンサートを開けるだけの実力はありますが、知名度がないから切符は売れないかもしれません。コンクールに出場するには年齢が問題かしら。
とにかく今年このチャペルで聴いたピアニストにはいろいろ上手な人はいましたが、この人が今までのベストと思いました。
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by dognorah | 2005-09-16 04:11 | コンサート
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