チューリッヒ・トンハレ管弦楽団 -8月29日

ロンドンは日曜あたりからまた夏が戻ってきたようで、暑い中またPROMSに行った。

プログラム
ワーグナー:さまよえるオランダ人序曲
ベートーベン:ピアノ協奏曲第3番ハ短調
R・シュトラウス:ツァラトゥストゥラはこう語った

演奏
ピアノ:Emanuel Ax
指揮:David Zinman
管弦楽:Tonhalle Orchestra, Zurich

c0057725_2011298.jpg今日はポピュラーな曲が多いせいか8割ぐらいの入り。
デイヴィッド・ジンマン(左の写真の上)は1936年生まれのアメリカ人だが、このスイス最古の管弦楽団の常任指揮者を10年以上務めている。演奏やCD録音に関してはグラミー賞など各種を沢山受けているらしいが、私は先日ちょっと書いたグレツキーの交響曲第3番のCDを持っているぐらいであまり馴染みがない。

オランダ人序曲はちょっとアンサンブルが荒かったけれど、スケールが大きくまあ聴かせる演奏ではあった。

ベートーベンのピアノ協奏曲第3番はなかなかの好演。1949年ポーランド生まれのエマニュエル・アクスというピアニスト(左の写真の下)も馴染みがなくこれが初めての経験である。タッチはあまり鋭くなく、出てくる音のつぶら立ちもあまり感じられないし、ダイナミックさもあまり無いにしても全体に優しくてしっとりとした音楽を奏でる人で、この曲にはぴったりであろう。第1楽章のカデンツァは特に印象的であった。ジンマンはしっかりと彼を支える演奏でむしろオケがメリハリを与えていた。

c0057725_20121863.jpg最後の曲は実演で聴くのは初めてである。編成の大きな管弦楽、各種打楽器群、オルガンと豊富な音を出す役者は揃っており、昔、オーディオシステムをチェックするのにこの曲の冒頭部分を良く使ったのを思い出す。このホールにふさわしい音楽で、パイプオルガンの圧倒的な音響も楽しめる。冒頭部に比べると曲全体としてはむしろ渋い音楽で下手をすると退屈してしまうがジンマンはしっかり緊張を保って聴かせてくれた。

アンコールは、WaltonのCrown Inperial Marchで、あまり魅力的とはいえない音楽であるがイギリス人聴衆へサービスしたものであろう。始まるとすぐ聴衆から反応があった。もうひとつ、ツァラトゥストゥラが派手な出だしに比べて静かに終わる曲なので、景気付けにオルガンも含めて華々しく終わるこの曲を選んだともいえる。写真は拍手に応えるジンマンとトンハレ管弦楽団。
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by dognorah | 2005-08-30 20:17 | コンサート
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