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南アフリカのオペラカンパニーIsango Ensembleによる「ラ・ボエーム」

2012年5月19日、Hackney Empireにて。

Puccini: La bohème

Adapted and directed by Mark Dornford-May
Conductor: Mandisi Dyantyis
Mimi: Pauline Malefane
Rodolfo: Mhlekazi 'Whawha' Mosiea
Musetta: Nobulumko Mngxekeza
Marcello: Simphiwe Mayeki
Colline: Luvo Rasemeni
Schaunard: Katlego Mmusi

友人のWさんに誘われてちょっと変わったオペラを見てきました。Isango Ensembleはケープタウンをベースにした演奏団体です。音楽は管弦楽ではなくザイロフォンとスティールドラムを組み合わせて演奏されます。オリジナル音楽はかなりカットしていて、休憩を合わせて演奏時間は2時間程度です。歌詞は英語です。舞台中央が演技空間で、両脇にオーケストラが配置され、指揮者は左側のオケの前で指揮します。
各歌手の出来はまあまあでプッチーニの音楽はそれなりに楽しめます。ソプラノではムゼッタの声がいいです。南半球でのストーリーに読み替えてあるので、物語は6月から始まります。舞台装置は無きに等しく、ガラクタを並べただけのものです。
Wさんも仰っていたけれど、アフリカの要素をふんだんに取り入れて、オペラ自体を自分たちのものにして生き生きとして上演していることに感心しました。幕間にはコーラスやオケの連中も含めて舞台上でアフリカンダンスを披露するのです。時にはカルメンの音楽をちょっと演奏して観客の笑いを誘ったり・・・エネルギーに満ちあふれているという印象ですね。日本のオペラだって日本の伝統を取り入れてユニークなものにして世界中で上演することを考えてもいいじゃないかというWさんの言葉には大変共感しました。
南アフリカのオペラは以前にも見たことがありますが、あのときの演奏形態は西洋のそれに近いものでしたが、今回のようなヴァリエーションも含めて結構音楽活動は盛んなんですね。

やはりWさん情報ですが、ちょっとネガティヴな事実が。舞台上の出演者はすべて黒人ですが、このカンパニーを牛耳っているお偉方はすべて白人らしい。そして、このロンドン公演はこのオペラのほかに演劇が2演目あるのですが、週末はこれら3つがすべて一日に上演されるという過密スケジュールです。出演者はその3つでほぼ共通ということで、歌手もオペラに全力投球できないという状況。それにしても舞台上の皆さんは明るいですね。

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左から、ムゼッタ、ロドルフォ、指揮者、ミミです。
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by dognorah | 2012-05-23 00:07 | オペラ
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