人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ベートーヴェン「荘厳ミサ曲」

2012年4月22日、バービカンホールにて。

Beethoven: Missa Solemnis

Nikolaus Harnoncourt conductor
Marlis Petersen soprano
Elisabeth Kulman mezzo-soprano
Werner Güra tenor
Gerald Finley baritone
Groot Omroepkoor (Dutch Radio Chorus)
Royal Concertgebouw Orchestra of Amsterdam

この曲は確か90年代にジョン・エリオット・ガーディナー指揮の手兵で聴いたことがあり、これで2回目の経験です。ガーディナーの時は余りよくわからなかった音楽も今日は大変楽しめました。管弦楽は言うに及ばず、4人の独唱陣も合唱団も美しくもすばらしく、恐らくこれ以上は望めないほどの水準の高い演奏でした。さすがにアーノンクールが選んだだけのことはあるなぁと感心しきり。合唱は特筆に値する水準の高いものでした。そのアーノンクール、今回初めて指揮を見ましたが指揮台も指揮棒も使わないで見事な音楽を作ってくれました。
この曲、前半は相変わらず私にはあまり理解できない音楽でしたが後半はとにかく美しく、貴重な体験でした。

演奏終了後に、イギリスの伝統的音楽ソサイエティであるRoyal Philharmonic Societyからアーノンクールに対してGold Medalを授与するセレモニーが行われました。挨拶では、音楽というものはまず作曲家があって成り立ち、その後奏者達が重要で私のような指揮者はどうでもいいというような謙虚なコメントがあって笑わせていました。

Elisabeth Kulman (mezzo-soprano) & Marlis Petersen (soprano)
ベートーヴェン「荘厳ミサ曲」_c0057725_21573696.jpg


Gerald Finley (baritone) & Werner Güra (tenor)
ベートーヴェン「荘厳ミサ曲」_c0057725_2158059.jpg


Nikolaus Harnoncourt
ベートーヴェン「荘厳ミサ曲」_c0057725_21583776.jpg


Nikolaus Harnoncourt received Gold Medal from John Gilhooly
ベートーヴェン「荘厳ミサ曲」_c0057725_2159328.jpg

by dognorah | 2012-04-25 00:01 | コンサート | Comments(2)
Commented by レイネ at 2012-04-25 05:24 x
全く同じ面子(指揮者+オケ+ソリスト+合唱団)によるコンサートが4月19日にコンセルトヘボウでありました。(いつも、ロンドン公演の前後がアムステルダムですね。)実演ではなくて、TVのライブ中継を鑑賞したのですが、男性は全員(オケ団員+指揮者+ソリスト)は黒の燕尾服に白のボウ・タイ、女性ソリストは紫の素敵なドレス、合唱団員とオケの女性は正統的な黒のドレスという正装で決めていて、とてもマジメで荘厳かつ謹厳実直な雰囲気が印象的だったので、バービカンでのこの写真を見て、何これ?と思ってしまいました。日曜マチネ公演だったのでしょうか。なんだかすごくカジュアルですね。
ソリストのキャラがそれぞれ立ってる面白さと、どんぐり眼で迫るカリスマ指揮者に圧倒されずに淡々としかも重厚に応えるオケ奏者各人の秀逸さに引き込まれました。
ベートーヴェンに限らず、ミサ曲の演奏って、コンサートホール(もしくは教会)や雰囲気も重要な要素に思えます。思わず背筋を伸ばして頭を垂らしてしまうような厳さの演出って、演奏同様大切な気がして。
Commented by dognorah at 2012-04-26 05:10
おお、ロンドン公演の前にアムステルダムでリハーサルがあったわけですね(^^)
仰る通り日曜のマチネー公演でした。私もジーンズでした。
私は宗教心が全くないので雰囲気にはあまり関心がありませんが、演奏側がそうだとするとそれは聴く方にも影響するでしょうね。今回は歌われている歌詞も全く意味もわからずに純粋音楽として聴きました。
<< エトヴェシュ指揮LSO演奏会 ヴェーバーのオペラ「魔弾の射手... >>