ECOのコンサート

2012年3月7日、カドガンホールにて。

Anna Hashimoto (橋本杏奈): clarinet
Paul Watkins: conductor
English Chamber Orchestra

Schubert: Symphony No.8
Mozart: Quintet for clarinet and strings
Wolf: Italian Serenade
Weber: Clarinet Concerto No.1 in F minor, Op.73

1曲目の未完成交響曲、第1楽章の解釈はごく標準的なものでおもしろみが全くありません。私の好みは思い入れたっぷりな演奏でこの曲の持つデモーニッシュな側面を強調したものです。オケ自体は室内管なので仕方がないかも知れませんが弦と木管の音量バランスに難があり、もう少し弦に厚みが欲しいところです。第2楽章はこれらの点がやや解消されていますが、全体としては満足度の点で物足りない演奏でした。

2曲目はオケの弦楽奏者と橋本さんの協演です。彼女は以前同じホールの聴衆としていらしていたときにお会いして少し話したことがありますが大変小柄な人です。それにしてもクラリネットがやけに大きく見えたので、これは普通のものじゃないんだなと思いました。結構低い音が出ていましたし。インターヴァルに会った友人のKさんがあれはbasset clarinetというもので、モーツァルトのこの曲はそれ用に作られたものとの解説をいただきました。橋本さんは敢えてそれを使用し、しかもヴィブラート無しで演奏したとのことです。道理でCDなどで聴いたものとは印象が違って随分地味に聞こえたのでした。どちらかといえば私は現代楽器で派手に演奏されたものが好みですが。

3曲目のヴォルフのイタリアセレナードはオーボエの独奏(独奏者はオケの団員)付きの曲で、短いものながら颯爽としてなかなか魅力的な作品です。演奏も軽快で佳演。

最後のヴェーバーのクラリネット協奏曲は本日一番楽しめた曲で、今回は通常のクラリネットを使用した演奏です。これを聴いて彼女が高い評価を受けている理由がよくわかりました。柔軟で美しい音色は大変魅力的で、オケの演奏も大変立派で見事な協奏でした。ブラヴォーです。

basset clarinetでの演奏を終えた橋本さん
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通常クラリネットで協演のECOと
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by dognorah | 2012-03-09 02:31 | コンサート
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