ドヴォルザークのオペラ「ジャコバン党員」コンサート形式

2012年2月4日、バービカンホールにて。

Dvořák: The Jacobin(チェコ語ではJakobín)


Josef Bend: Count Vilem of Harasov
Svatopluk Sem: Bohus
Dana Burešová: Julie
Jaroslav Březina: Benda
Lucie Fišer Silkenová: Terinka
Aleš Vorček: Jiří
Jozef Benci: Filip
Ales Jenis: Adolf
Rebecca Lodge: Lotinka

BBC Singers
Trinity Boys School children's chorus
BBC Symphony Orchestra
Jiří Bělohlávek: conductor
Kenneth Richardson: director

ビエロフラーヴェクが時たま上演してくれるチェコ語のオペラ、今回は滅多に上演されない演目ですが、音楽的にすばらしくて大変楽しめました。

あらすじ
18世紀末の話。ボヘミア地方のハラソフの伯爵の息子ボーフスは父親の反対を押し切ってジュリーと駆け落ちしてパリに行くが革命で居心地が悪くなり、故郷に帰ってくる。しかし母親はすでに亡くなっており、伯爵はもう彼を息子と見なさず、跡継ぎは甥のアドルフだと公言する。アドルフは宮廷長のフィリップと組んで権勢をふるう。パリ帰りのボーフスはジャコバン党員であるという噂を流されアドルフに投獄される。妻のジュリーは手を尽くして伯爵に近づき、ボーフスが子供の時に母親によく歌って貰ったという子守歌を歌うと伯爵は感動し、息子を許す気になる。ボーフスが投獄されている事実を知って逆にアドルフとフィリップを追放する。

物語は音楽学校校長ベンダの娘テリンカとその恋人イルジ、テリンカに横恋慕するフィリップを絡ませて襞を作っているものの、本質的に単純なストーリーで、オペラとしてあまり上演されない理由はそこにあるのでしょう。

音楽としては、ジュリーとテリンカがソプラノ、イルジとベンダがテノール、ボーフスとアドルフがバリトン、伯爵とフィリップがバスで、それぞれアリアがいくつか割り当てられているし、管弦楽がドヴォルザークらしい魅力的なメロディがふんだんに使われているため大いに楽しめます。特に二人のソプラノによる歌唱が魅力的で今回の歌手は二人とも美しい声で堪能しました。テリンカ役が素直に伸びる美しい高音が魅力だとすればジュリー役は声に襞が感じられる印象でこれもまた違った魅力があって、歌の度にわくわくしながら聴いていました。
テノールのイルジも高音がよく伸びるよい声で、テリンカとの二重唱も大変楽しめました。
ボーフス役のバリトンも魅力的な声で主要4役はすべてはいレヴェルの歌手でした。
伯爵役のバスもすばらしい声なのですが、もう少し声量があれば言うことなしでした。
他の歌手達はそこそこという感じですが、役柄上出番の多いベンダとフィリップはもう少し声が欲しいところです。今日の歌手はほとんどがチェコ人だと思いますが、登場人物の多彩さを考えればこれだけ揃えばあまり贅沢は言えませんね。
BBC Singersも少年合唱団もよい出来でした。BBC交響楽団も文句のない出来で、ビエロフラーヴェクも満足だったことでしょう

Svatopluk Sem as Bohus & Dana Burešová as Julie
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Lucie Fišer Silkenová as Terinka & Aleš Vorček as Jiří
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Josef Bend as Count Vilem of Harasov & Ales Jenis as Adolf
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Jiří Bělohlávek
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by dognorah | 2012-02-07 01:05 | オペラ
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