Music of Today演奏会(2005年5月5日)

ロイヤルフェスティヴァルホールで開催されたフィルハーモニアオーケストラ主催の現代音楽演奏会に出席した。

c0057725_2412758.jpg今日の作曲家は1967年ロンドン生まれのJulian Anderson(写真)である。実は彼はこのMusic of Todayシリーズの芸術監督をしており、これまで他の作曲家を取り上げてきたが今回は自分の作品を選んだ。

演奏曲目
(1) The Bearded Lady for clarinet and piano
同名の戯曲中の登場人物からインスピレーションを得て1994年に作曲されたもの。
非常に短いフレーズをクラリネットで鋭く鳴らして始まり、それをピアノが追いかける。途中次第に古典的な形式に近くなるものの、かなり激しく鋭い音は続く。後半はクラリネット奏者が楽屋に引っ込み、バスクラリネットを吹く。あまり現代音楽として構えることなく普通に鑑賞できる。
(2) Seadrift for soprano, flute, clarinet and piano
1992/3年の作で同名のホイットマン(Walt Whitman)の詩に曲をつけたもの。ソプラノの歌詞はその詩そのままである。いきなりソプラノの高い声で始まるのは最初の曲と似ている。前半の歌はまるで家人のnaggingを伴奏付きで聞かされているような節回しである。進むにつれてそれが穏やかになり最後は機嫌よく和むという感じである。
(3) Tiramisu for ensemble
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、フルート、クラリネット、バスーン、ホルン、ハープ、打楽器各一人ずつと指揮者によるアンサンブル。ちなみにヴァイオリニストはMaya Iwabuchiという日本人女性だった。

1994年作曲で、タイトルの意味はイタリアのケーキではなく、drag-me-upというもとの意味だそうだ。エネルギーがどんどん蓄積されて最後に引っ張りあげられる様を表現したという。最初はヴァイオリンのソロがピアニッシモではじまるがピッチはものすごく高い。メロディというより不協和音の連続というところ。だんだん音が大きくなってもう限界かというところでトライアングルが鳴ってヴァイオリンは止まり、他の楽器が徐々に加わっていく。打楽器は多種類の音を鋭く発してメリハリを与える。聴いているほうは緊張が持続して結構楽しい曲だ。

この作曲家はまだ30代、この調子でいい作品を作っていってほしいものだ。
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by dognorah | 2005-05-07 02:44 | コンサート
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