ドニゼッティのオペラ「ドン・パスクアーレ」

2011年6月18日、Opera Holland Parkにて。

Donizetti: Don Pasquale

Conductor Richard Bonynge
Director Stephen Barlow
Designer Colin Richmond
Lighting Designer Mark Jonathan

Don Pasquale Donald Maxwell
Dr Malatesta Richard Burkhard
Ernesto Colin Lee
Norina Majella Cullagh
A Notary Simon Wilding
City of London Sinfonia

今年もホランドパークオペラの季節がやってきました。イギリスの6月というのは雨が降ったり寒くなることが多いのですが今年も例外ではなく雨模様で、出入り口(常に大きく開いています)近くの席に座って大変寒い思いをしました。オーケストラメンバーは皆さんアノラックのようなものを着て対策していましたね。
このオペラは昨年9月にROHで見て以来ですが、今日もそのときと同様大変楽しめました。エルネスト役のテノール、コリン・リーは期待通りのすばらしさでした。このクラスの歌手がホランドパークオペラに出演するのは珍しいことです。柔らかく艶のある美声が満開です。ノリーナ役のソプラノ、マジェラ・カラハは2年前にここで見た「ロベルト・デヴリュー」のエリザベッタ役にも出ていた人ですが、そのときほどじゃないにしても十分美しい歌唱でした。タイトルロールを歌ったバリトン、ドナルド・マックスウエルはROHの舞台で何度も脇役に出演したのを聴いていますが、満足すべき歌唱と演技です。ドクター・マラテスタ役のバリトン、リチャード・バークハードも実にいい声をしていますし、演技も上手いです。かなり気に入りました。ドン・パスクアーレと肩を組みながら踊って歌うシーンは大変楽しめましたが、このシーンはイギリスでポピュラーなBBCのTV番組Eric and Ernieから取ってきて観客を笑わせたのだろうと同行した友人が言っていました。
指揮のボニングを見るのは2年ぶりですが、そのときより格段に年を取ったなぁという印象を顔から受けましたが、昨年奥さんを亡くされたことが影響しているのかも知れません。でも指揮振りは相変わらずすばらしく、音楽は大変楽しめました。コーラスのことはどこにも記載されていませんが、いつも通りすばらしい歌であり演技でした。
演出は、現代イギリスの海のそばの町に設定した読替で、ドン・パスクアーレの家は砂浜そばで営業するフィッシュ・アンド・チップスの店です。外見はみすぼらしい店ですが、ノリーナが嫁入りすると彼女は近代的な店に改装するなどしてお金を使います。この辺り、何となく最近訪問したケント州のMargateを彷彿とさせる雰囲気です。新築成った店の構えがあそこにあるターナー美術館そっくりなのです。エルネストからの手紙も携帯に入ったテキストだったり、スポーツカーのフェラーリを買う話など台詞も一部現代化しています。笑いどころもたくさん取り入れていますし、全体としては大変よくできていると思いました。

Richard Burkhard, Majella Cullagh, Donald Maxwell & Colin Lee
c0057725_1252547.jpg


Colin Lee
c0057725_1255589.jpg


Majella Cullagh
c0057725_1264934.jpg


Richard Bonynge
c0057725_1271772.jpg

[PR]
by dognorah | 2011-06-21 01:34 | オペラ
<< ブリテンのオペラ「ピーター・グ... ハイティンク+マリア・ジョアン... >>