ハイティンク+マリア・ジョアン・ピレシュ+LSO

2011年6月14日、バービカンホールにて。

Mozart Piano Concerto No 27, K595
Bruckner Symphony No 4 'Romantic'

Bernard Haitink conductor
Maria João Pires piano
London Symphony Orchestra

ペライアがシューマンの協奏曲を弾く予定だったのがindisposedということで降りてしまったので代わりにピレシュがモーツァルトの27番を弾いたのです。傾向は違うもののどちらもいいピアニストなので私にはどちらでもよかったのですが。
でも、このピレシュの弾くモーツァルトは極上の演奏で大変楽しめました。
小編成にしたオケによる序奏も非常に美しく、久しぶりに聴いたLSOの音はやはりいいなと思いました。ピレシュは遅めのテンポで決して強打しない丁寧な演奏ですが、まるで美の空間を紡ぎ出すような雰囲気が伝わってきて、ぴったりとそれに合わせた管弦楽と相俟って直接心に訴えかける響きです。モーツァルトのこの曲というのは本当に美しいものだなぁと感嘆しきり。カデンツァも溜息が出るくらい繊細な表現でした。第2楽章も更に美しく、もっともっとこの状態が続いて欲しいと思わせる安らかな雰囲気です。切れ目無く突入した第3楽章はほんの少しテンポは上がったものの基本的には前楽章までの弾き方を踏襲、相変わらず美しい音響空間でホールを満たしてくれます。この楽章のカデンツァは更に磨きがかかったような輝き方でした。すばらしい!
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ブルックナーの交響曲の中では第4番は第8番に次いで好きな曲です。第1楽章冒頭と最後で重要な役割を果たすホルンが好調でした。金管群は重厚で途中ややアンサンブルの乱れがあったもののスケールの大きい演奏です。第2楽章はここでも好調な弦が殊の外美しく後半では咆吼する金管も朗々と鳴って壮麗です。美しさと共にブルックナーの緩徐楽章によく見られるある種の気だるさも強く感じられ、味があります。第3楽章は弦に加えて木管も快調で重厚な響きに乗ってリズム感溢れる演奏が繰り広げられ思わず体を揺すりたくなるような快活さ。第4楽章は第1楽章で使われたホルンの響きが再現されますが何となくほっとするような感じを受けて好きです。ハイティンクは堂々とした構築で金管と弦を仕切り壮大に盛り上げてくれました。
ハイティンクを聴くのは久しぶりですが彼らしい構成のしっかりした演奏でまだまだ元気な姿に接して安心しました。オケの配置は両曲とも対抗配置でしたが、特にブルックナーでは効果的だったような気がします。
なお、本日使われた版は1877/8のノヴァーク第2版で終楽章のみ1880年版だそうです。
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by dognorah | 2011-06-16 03:03 | コンサート
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