プッチーニのオペラ「マノン・レスコー」コンサート形式

2011年6月5日、QEHにて。

Giacomo Puccini: Manon Lescaut - opera in 4 acts
(concert performance in Italian with English surtitles)

Chelsea Opera Group Orchestra
Gianluca Marcianò conductor
Claire Rutter Manon Lescaut
Francesco Anile Des Grieux
Jacques Imbrailo Lescaut
Jeremy White Geronte
Deborah Miles-Johnson A Singer
Andrew Mackenzie-Wicks Dancing Master
Andrew Bain Edmondo
James Oldfield Innkeeper
Chelsea Opera Group Chorus

このオペラの舞台は昨年ヴィーンで見たばかりだし、主役陣は知らない歌手ばっかりだったのであまり期待しないで聴きに行きましたが、いやー、何とすばらしいコンサートだったことでしょうか。
タイトルロールのクレア・ラターはGSMD卒業のイギリス人ソプラノで、ENOでは何回か主役を歌っている人です。細すぎず太すぎずの中庸の声が美しくて声量もあるし見事な歌唱に感嘆しました。
デ・グリューを歌ったフランチェスコ・アニーレも初めて聴くイタリア人テノールですが、舞台に出てきたときは「この役にこのおっさん?」なんて思ってしまいました。しかし歌を聴いてびっくりしました。ちょっと太めの声ですが十分美しく大きな声量の持ち主で、迫力ある歌唱が感動的です。特に第3幕のロマンツァ”Pazzo son! ”は凄くて、こういう歌唱をされたら船長も彼の乗船を許すのは納得と思われるものです。1962年生まれなので今年59歳ですね。弱音部で声が汚れることがままありますがこれだけの歌唱に対しては小さな疵です。出演者の中ではただ一人すべて暗譜で歌っていました。
レスコー役のジャック・インブライロはROHの若手育成プログラム出身のバリトンで、ROHでは端役しか聴いたことがありませんが、こうしてまともな役を歌わせるとなかなかたいした歌唱でこれも感心しました。
ジェロンテ役のジェレミー・ホワイトもROHの端役専門バスですが何の不足もない歌唱でした。
第1幕の初っ端に歌うエドモンド役のアンドリュー・ベインは素敵な声で感心しましたが、この人はロンドンで働く現役の歯医者で、趣味が高じて歌手としても活躍している人だとのこと。面白い人材ですが、これだけの歌唱が出来るというのはかなり才能に恵まれた人だと思いました。ソニーBMGと100万ポンドで契約して話題にもなったそうです。
他の歌手たちやコーラスも水準の高い歌唱で文句なし。
イタリア人指揮者ジアンルーカ・マルチアーノも初めて見る人ですが、すばらしい音楽を演奏してくれる人で、歌手と一体となったプッチーニの音楽の醍醐味を十二分に聴かせてくれました。ブラヴォーです。

Claire Rutter
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Francesco Anile
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Gianluca Marcianò
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Andrew Bain
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Jacques Imbrailo, Francesco Anile & Claire Rutter
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by dognorah | 2011-06-06 22:08 | オペラ
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