ヘンデルのオペラ「アリオダンテ」コンサート形式

2011年5月25日、バービカンホールにて。

Handel: Ariodante (An opera in three acts)

Il Complesso Barocco
Alan Curtis: conductor

Joyce DiDonato: Ariodante
Karina Gauvin: Ginevra
Nicholas Phan: Lurcanio
Sabina Puértolas: Dalinda
Matthew Brook: King of Scotland
Marie-Nicole Lemieux: Polinesso
Sam Furness: Odoardo

他愛もない恋愛沙汰が邪な心を持った男に掻き回されることによってドラマティックな様相を見せるというよくあるストーリーで、最後はめでたしめでたしとなります。
タイトルロールのジョイス・ディドナートは光り輝くような存在感で絶好調の歌唱を聴かせてくれました。ズボン役としてヴェストにネクタイという出で立ちでボーイッシュな姿も魅力的です。
もう一人のズボン役マリー=ニコル・レミューは単なるパンツ姿ですが、歌唱の方は相変わらずのうまさでした。しかしこの人はよくロンドンに来ますね。3月の「狂気のオルランド」と4月の「ペレアスとメリザンド」でも歌っていましたので今年はすでにこれで3回目です。
ソプラノ歌手二人もすばらしい出来でした。カリーナ・ゴヴァンがこのオペラで最初にアリアを歌いますが清澄な声が瑞々しく響いて極上の声でした。拍手するタイミングを計っていたら誰も拍手せず。これは完全に拍手しそびれたもの。次の次ぐらいにレミューが歌ったらやっと拍手が起きたのですが、カーティスはそれが不満だったのか、観客の方を振り向いて「おまえらいったいどうしたんだ?最初のすばらしいアリアに拍手しないで!」と言わんばかりでした。
アリアが少ないもののダリンダ役のスペイン人、サビーナ・プエルトラスも魅力的な声で魅了してくれました。
そしてテノールのニコラス・ファン! 中国系だとおもいますがアメリカ人でとてもいい声です。惚れ惚れしました。
スコットランド王を歌ったマシュー・ブルックは水準の声ですが歌唱は上手い。
たった一人アリアのないテノール、サム・ファーネスは端役で代役ということもあって、まあ普通の声です。

管弦楽のアラン・カーティス指揮イル・コンプレッソ・バロッコを聴くのは5年ぶりで、前回は「ロデリンダ」でした。今回もそのとき同様上手いなあと思いました。全く文句なしのヘンデルです。

美しいアリアが一杯でオペラ好きには大変楽しめる作品ですがオペラとしてはしかしやや退屈な作品かもと思いました。

Joyce DiDonato & Karina Gauvin
c0057725_0252684.jpg


Alan Curtis
c0057725_0264369.jpg


Matthew Brook, Nicholas Phan, Joyce DiDonato, Marie-Nicole Lemieux, Karina Gauvin & Sabina Puértolas
c0057725_0271063.jpg

[PR]
by dognorah | 2011-05-29 00:35 | オペラ
<< マゼール指揮マーラー第7番 フィンランド大使公邸でのチャリ... >>