ビリャソン復活、マスネーのオペラ「ヴェルテル」

2011年5月5日、ROHにて。

Werther
Music: Jules Massenet
Libretto: Édouard Blau, Paul Millet and Georges Hartmann after Jahann Wolfgang von Goethe's novel "Die Leiden des jungen Werthers"

Director: Benoît Jacquot
Conductor: Antonio Pappano

Charlotte: Sophie Koch
Werther: Rolando Villazón
Albert: Audun Iversen
Sophie: Eri Nakamura
Le Bailli: Alain Vernhes
Johann: Darren Jeffrey
Schmidt: Stuart Patterson

「ヴェルテル」は2007年9月にヴィーンで見たことがあるだけで、ROHの舞台は前回パスしていたので今回が初めてです。

全般的にマスネーの音楽は好きですが、今日のオケがえらくフランス的な音でパッパーノの指揮も叙情的なところと劇的なところのツボをしっかり押さえた類い希な美しいもので大いに感激しました。

そして歌手では何といっても久しぶりのビリャソンが結構好調で安心しました。声帯の手術はうまく行ったようですね。全盛期ほどの迫力はないのはきっとまだ少しセーヴしながら歌っているせいだと思いますが、それでも時折かなり声を張り上げていましたし、何といっても声質が昔通りの美声なのがいいです。
シャルロッテ役のコッシュは絶好調でした。美しくて張りと輝きのある声はすばらしいものでした。フランス人ということでこの役には最適役でしょうね。ヴェルテルでなくても惚れてしまう魅力的な舞台姿でしたし。
ソフィー役の中村恵理さんはロンドンを去ってから初めて聴きましたので大変久しぶりですが、美声と歌のうまさは健在でした。あまりロンドンに来ることはないでしょうがミュンヘンでこれからもしっかり活躍していただきたいと思います。
アルベルト役のバリトン、オーデュン・イヴェルセンはまあまあの歌唱。
お父さん役のアラン・ヴェルネはつい先日「ペレアスとメリザンド」のArkel役で聴いたばかりですが今日もそのときと同様しっかりとした声が大声量で響くものでした。

ブノワ・ジャコの演出は特に変わった点もなくリブレットに忠実なような気がします。舞台はなぜか傾斜した地面(床)になっていますが、家の壁の鶴など結構リアルに作り込まれています。第4幕では舞台奥の限定的なスペースに雪を降らせて、奥からヴェルテルのシャレーがせり出してくる仕掛けになっています。全体としては割とよくできた舞台だと思います。

ということで大変満足できた公演でした。

終了直後のビリャソンとコッシュ
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Rolando Villazón
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うまく行ったのでで雄叫びを上げるビリャソン
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Sophie Koch
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Sophie Koch & Eri Nakamura
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Eri Nakamura, Darren Jeffrey & Stuart Patterson
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パッパーノも上機嫌
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by dognorah | 2011-05-07 07:29 | オペラ
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