ピアノリサイタル – ロイヤルフェスティヴァルホール

演奏者:Martin Sturfält
1979年スエーデン生まれ。音楽教育はストックホルムとロンドンで受けた。フィルハーモニアオーケストラの奨学金を受け、スエーデンとUKにおけるコンクールでいくつか優勝経験がある。主に欧州各地で独奏ならびに室内楽で活躍中。日本語では、マーティン・シュトゥルフェルトと表記すべきであろうか。

今日のプログラム
Bach:Sinfonia in D from Cantata No.29(Wilhelm Kempf編曲)
Stenhammar:Nights of Late Summer Op.33
Messiaen:La bouscarle from Catalogue d’oiseaux
Messiaen:Regard de l’esprit de joie from Vingt regards sur l’enfant-Jesus

バッハ以外はすべて初めて聴く曲だと思う。
バッハはとてもバッハとは思えない激しいリズムでダイナミックに奏でられる。ケンプの編曲がどういうものか予備知識がないのでよくわからないが、このピアニストはすごいヴィルトゥオーソ的演奏をする人だということがわかった。とにかく元気よく溌剌である。この調子ですべてのバッハを演奏したらちょっとイメージが違うんじゃないの、という感じになるだろう。

Wilhelm Stenhammar(1871-1927)はスエーデンの作曲家であることが後で調べてわかった。故国の作曲家を取り上げるのは極めて普通のことである。この曲は、最初のバッハの演奏よりはるかに古典的な印象を与える演奏であった。メンデルスゾーンの無言歌に似た情景的ないしは叙情的な音楽だというのが第1印象であるが、ダイナミックでメリハリの効いた部分もあってなかなか楽しめた。小曲ながら5楽章構成である。聴いていて飽きない。

メシアンの曲は2曲を続けて演奏したのでどこが切れ目かよくわからなかったが、多分最初から10分ぐらいしてあった休止が最初の曲の終わりだったろう。

普段あまり積極的に聞く作曲家ではないのでスタイルも何もよく知らないのであるが、1曲目はいきなり高音のフォルティッシモ和音で始まり、20世紀音楽らしい緊張感を与えてくれる。ちょっとドビュッシーの流れを感じさせる点があり私にはとても好ましい。ピアニストのテクニックもすごいものがある。

2曲目に入っても同様の雰囲気だがさらにイメージが展開する感じで華やかな色彩を感じる。演奏は確信を持った熱演で、聴いていて結構エクサイティングだ。最初のバッハで予告されたようにテクニックを駆使して弾ききる演奏だがこの曲とよくマッチしていると思う。恐らく彼自身も好きな曲なのであろう、テクニックで感心させるのみならず情感にあふれ、説得力があり聴く者に何かを与えてくれる演奏であった。演奏後、私の口は自然にブラボーという声を発していた。注目すべきピアニストだ。食わず嫌いだったメシアンも素敵な作曲家だということがわかっただけでもすごい収穫だ。CDが欲しくなってしまった。
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by dognorah | 2005-04-27 08:31 | コンサート
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