ラトル指揮ベルリンフィル公演(その2)

2011年2月22日、バービカンホールにて。

Haydn: Symphony No 99
Toshio Hosokawa: Concerto for horn and orchestra – Moment of Blossoming (UK premiere)
Schubert: Symphony No 9 'Great'

Berliner Philharmoniker
Sir Simon Rattle: conductor
Stefan Dohr: horn

今日のコンサートマスターはDaniel Stabrawa 氏。樫本大進さんはお休みです。

生き生きとしたハイドンで、今日も音のすばらしさを堪能しました。

2曲目の細川俊夫のホルン協奏曲は今月10日にベルリンで世界初演された最新作で、今日はそのときと全く同じメンバーによるUK初演です。一風変わった構成で、バービカンホールの2階席の四隅にトランペット、ホルン、ホルン、トロンボーンを配置した上で独奏のホルンはハープのそばで演奏されました。なお、独奏者はこの楽団のホルンセクションのプリンシパルです。曲は音が出ているのか出ていないのかわからないような静かさで始まりますが、私のすぐそばのトランペット奏者からは楽器の音というよりその前段階のフーッとかスーとかの空気の音が聞こえ始めました。音は次第に大きくなっていき、各金管の美しい音色が現代曲らしい節度で演奏されます。そして弦も加わり幽玄の世界を表現するような雰囲気になります。このあたりは雅楽の雰囲気も感じられ我々日本人にはきわめて容易に入っていける音楽ですが、西洋人にも十分理解されるであろう普遍性も感じられます。すばらしい曲です。初めて聴いたのにすぐに大好きになりました。ラトルが聴衆の方を向いて2階の4人の金管奏者を指揮する場面もあります。終わりは始まりを逆にしたように静寂に向かって消えていきます。終了後ラトルが細川氏を舞台裏から連れてきました。ずっと前に彼の音楽を取り上げたイヴェントで司会者がインタヴューする場面を聴いたことがありますが、ドイツ人の師匠からもっと日本の音楽を勉強してきなさいと言われた、というエピソードを披露してくれました。まさに言われた通りのことをして今日の音楽があるのでしょうね。

Stefan Dohr and Sir Simon Rattle
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Toshio Hosokawa and Stefan Dohr
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最後の曲、シューベルトの第9番は昔カール・ベーム指揮ベルリンフィルのLPが発売されたときに買ってさんざん聴いた好きな曲です。そして今日この曲が始まると何と当時とそっくりの音がするではありませんか。うーん、これがベルリンフィルの音なんだよなぁ、という感じ。とても懐かしくなりました。演奏もベームとあまり違わない印象で、彼の特徴である(少なくとも録音では)中庸のテンポであわてず騒がずどっしりとオケを鳴らすスタイルです。いい演奏であり、音でした。満喫しました。
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by dognorah | 2011-02-27 02:34 | コンサート
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