フォーレのレクイエム

4月23日St. Martin-in-the-Field教会で開催されたコンサートに行ってきた。これは夜のコンサートなので有料である。

曲目
 Mozart:Eine Kleine Nachtmusik K525
 Mozart:Divertimento K136
 Fauré:Cantique de Jean Racine Op.11
 Fauré:Requiem Op.48

演奏
 Sophie Bevan (ソプラノ)
 David Kimberg (バリトン)
 Twickenham Choral Society (合唱)
 Christopher Herrick (指揮)
 The Brandenburg Sinfonia (オーケストラ)

モーツアルトの2曲はあまりにもポピュラーなので過去に実演を聴いたことがあるのかないのか記憶は定かではない。The Brandenburg Sinfoniaは室内合奏団であるが、パワーのある音を美しく奏でてくれる。チャペルの助けが大きいかもしれない。教会というのはスケール的には理想的な音楽空間なんだろう。昔カラヤンは好んでベルリンの教会を使って録音していたっけ。とにかく楽しかった。夕食後に聴くには最適だ。

3曲目は故国ではほとんど受け入れられなかった詩人ラシーヌの詩に曲をつけたもので5分程度の叙情的な合唱曲である。

そして最後がメインイベント、フォーレのレクイエムである。
この曲は、フォーレの父親がなくなったときに書かれた。モーツアルトやヴェルディに比べるとずいぶん静かに奏でられる音楽だ。実演を聴くのは初めてである。

合唱団は1922年創設で120名ぐらいのメンバーで構成されているが、オケに合わせて今日は40名程度の参加である。美しいハーモニーを過不足なく響かせていた。うまいものだ。大体、欧州で下手な合唱団なんて聞いたことがない。

教会備え付けのパイプルガンはここでは後ろにあるので、オルガンの音だけ後ろから聞こえるのはしょうがないのだが、ソプラノ独唱者もオルガンのそばに配置されていた。第4部のPie Jesuでオルガンの音に合わせて歌う場面があったせいだろう。つややかでしかも絹のような繊細な声を持った人だ。ロンドン出身、まだ22歳という。

男声独唱は私の持っているCDなどのようにバスを使うことが多いようだが今日はバリトン。それもかなりテナーに近いのではないかという声だった。私はこれで何の違和感もない。彼はヨハネスブルグ出身で、見たところ20代後半か。堂々たる体躯、いい歌手だ。

オケはここでも何の不満もない。頻繁にここで演奏しているのでバランスの取り方も心得たものだ。指揮者は合唱団の指揮者であるが。

私はフォーレという作曲家は実は密かに愛していたりする。彼の作品はどれをとってもすごく素敵だ。特にピアノ曲は大好きで、バラード、バルカローレ、即興曲、前奏曲あるいはヴァルス-カプリースなどが入っている3枚組みCDでPaul Crossley演奏のものは愛聴盤である。

レクイエムもシャルル・デュトワ指揮モントリオール響で持っていて、心を静めたいときなどにもってこいだ。ダイナミックレンジが比較的小さい曲なので、家人に迷惑をかけることなく曲の雰囲気に浸れる。

ということでフォーレのレクイエムが演奏されるという情報で飛んで行ったわけだ。しかしこの教会は古いので、椅子が例のお祈り用の木製のやつである。2時間近く座っているとお尻が痛くなるのが難点だ。
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by dognorah | 2005-04-24 09:04 | コンサート
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