クリストファー・モルトマンの「美しき水車屋の娘」

2010年12月8日、ウイグモアホールにて。
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Christopher Maltman (baritone)
Graham Johnson (piano)
Schubert: Die schöne Müllerin

CD録音をするためのコンサートが会員に無料で公開されました。 当日は平日の午後2時という時間にもかかわらず会場はほぼ満席でした。
モルトマンはROHに頻繁に出演するのでオペラでよく聴いてきましたがこういうリサイタルは初めてです。 CD録音ならスタジオでも出来るでしょうけれど、聴衆の前で歌う様子を録音したかったんでしょうね。 グレーの背広上下にネクタイという出で立ちで舞台に立ち、約1時間の曲を途中休むことなく一気に歌いきりました。
入念な調整を経てこの録音に望んだに違いなく、歌唱はすばらしくよい出来で、元気いっぱいで始まった第1曲から途中沈んだり高揚したりという起伏を実にドラマティックに表現した後最後の曲を消え入るように歌い終わり伴奏もそういう調子で終わったとき本当に感動しました。
先日はヨナス・カウフマンによる同じ曲のリサイタルがあり、切符が入手できなかった私はラジオの放送でそれを聴きましたが、今日このモルトマンを聴いてどっちがテノールだかわからないという印象でした。 それだけカウフマンはバリトンに近い声だし、モルトマンは若々しく艶のある声です。

ところで、ピアノ伴奏のグレアム・ジョンソンは長期にわたり多くの歌手の伴奏を務めてきた人ですが、今日のコンサートの終了後、その功績を讃えてRoyal Philharmonic Societyから名誉会員の称号を受けました。 この音楽協会は1813年にロンドンで設立されて多くの音楽家をサポートしてきたそうです。 今回授与された名誉会員にはヴェーバー、ロッシーニ、メンデルスゾーン、ブラームスなど錚々たる名前が連なっています。
現在の会長はなんとウイグモアホールのディレクターでもあるJohn Gilhooly氏で、彼の手から賞状がグレアム・ジョンソンに手渡されました。 コンサート終了後にホールの控え室で撮影された写真が協会のウエブページに載っています(下の写真)。
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by dognorah | 2010-12-11 02:25 | コンサート
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