ハムステッド・ガーデン・オペラの「魔笛」

2010年11月12日、Upstairs at the Gatehouseにて。

同じ場所で以前「蝶々夫人」と「椿姫」を見ましたが、友人が出るので久しぶりに行ってきました。
入場料は15ポンドから20ポンドに値上がりしていましたが、今回の歌手達は粒ぞろいで見事でした。タミーノ、パミーナ、パパゲーノ、夜の女王、スピーカー、ツァラストロ、パパゲーナ、3人の侍女などどの人をとっても穴がなく、英語ながら歌を満喫しました。ちなみに地の台詞部分は英語の方がわかりやすくていいですね。
タミーノは最初はあまりよくないなぁと思いましたがどんどん調子を上げていって中頃からは高音もきれいに出ていました。パミーナは最初から絶好調で声量があり、音程もしっかり。パパゲーノはプロはだしで、たとえROHの舞台でもこれだけ歌えれば拍手喝采間違いなしの質の高い声であり歌唱でした。夜の女王も例のアリアの高音は苦もなく出る感じでブラヴォー。スピーカーがこれまた実に堂々としたノーブルな歌唱で感銘を受けました。ROHの研修生でもこれに匹敵する人は少ないでしょう。ツァラストロもきれいに豊かな低音が出て惚れ惚れします。
演出も結構凝っていて、夜の女王が飲みかけのウォッカ瓶片手にふらふら出てきたり、人形を手に持って動かすと舞台上でタミーノなどがぎくしゃく動くなど。人形やドールハウスにこだわっている風に見えます。序曲が鳴っている最中に観客にはまだ誰が何の役をやっているのかわからないうちに、かわいい金髪の人形を女性が愛でているときに後ろから忍び寄った男が彼女をたぶらかしてその人形を奪うシーンがあって、後から思えばそれはツァラストロが夜の女王から娘を奪うシーンだったのでした。
不満があるとすれば、照明でしょうか。もう少し的確な光がほしい場面が多かった。
オケは例によって各パート一人ながら、同じ平面なので今回も音量的にはちょっと大きすぎですが、立派な演奏でした。パパゲーノの笛は本人が鳴らしていましたがオルゴールの音は指揮者が出していました。

ということで今回もとても楽しめたのですが、ここはロンドンの北の果てで地下鉄駅からバスに乗らなくてはならないので南ロンドンの我が家からえらく遠いのが難点です。どうしても友人が出演している状況じゃないと行きにくいです。
[PR]
by dognorah | 2010-11-14 04:37 | オペラ
<< チレアのオペラ「アドリアナ・ル... ヴァイオリンソナタの夕べ >>