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ヴァイオリンソナタの夕べ

2010年11月11日、Bolivar Hallにて。

Violin: Geoffrey Silver
Piano: Alberto Portugheis

Franz Schubert: Sonatina in G minor Op.137 No.3
Ludvich van Beethoven: Sonata in E flat Op.12 No.3
Alberto Ginastera: Pampeana No.1
Cesar Franck: Sonata

ベネズエラ大使館付属のこのホールに来るのは久しぶりです。200人程度のこぢんまりした空間で室内楽にはぴったり。
ヴァイオリニストは40歳ぐらいのイギリス人で、17歳の時にThe National Youth Orchestra of Great Britainのコンサートマスターに指名されて2年間務める。その後Imperial Collegeで数学の学位を取るとともにRAMに通ってヴァイオリンに磨きをかけたとのこと。
ピアニストは60歳ぐらいでしょうか、アルゼンティン生まれでヴィルトゥオーゾタイプの人です。

最初の曲はどうも二人の演奏がちぐはぐな感じで、聴いていてもあまり乗れない。
しかしベートーヴェンになると調子に乗ってきて、スリルに満ちた演奏で大変感銘を受けた。曲自体がとても素敵だし。細かいことをいえば音がはずれたり両者のタイミングがずれたりといろいろ問題もあるが大きな曲の流れにはあまり影響はなく、演奏自体に大変魅力を感じた。
3曲目のアルベルト・ジナステラは名前は聞いたことがあるがこの曲自体は初めて聴くと思う。大変ダイナミックで変化に富んだ曲であり、二人の丁々発止が大変おもしろい。なんといっても魅力的な曲であり、本日一番感心した演奏だった。これには聴衆も大満足でブラヴォーが飛び交った。
最後の曲はこの二人にしては大変端正な演奏できわめてまともだった。すばらしい。

演奏後はワインが振る舞われ、イギリス人、ビルマ人、ドイツ人、インド人など多くの人たちと談笑。やはりインターヴァルでのワインより終了後のワインの方が遙かに楽しい。
by dognorah | 2010-11-14 04:30 | コンサート | Comments(2)
Commented by レイネ at 2010-11-14 06:37 x
3曲目の作曲家は、スペイン語読みのヒナステラで通ってる人ですが、Wiki日本語版によると、イタリア系アルゼンチン人なのでジナステラと読むのが正しく、本人もそう呼ばれることを望んでいたそう。寡聞にして知りませんでした。バレンボイムがこの作曲家をよく取り上げてるんですが、彼もヒナステラと呼んでたと思います。このコンサートではジナステラと紹介されていたんですか?
ともあれ、彼のピアノ曲はかっこよくて好きなんです(特にPコン)が、なぜメジャーになれないのか不思議に思っています。もっともっとコンサートやCDで取り上げられて欲しい作曲家ですから、こういうコンサートでナマで聴くことができたなんてうらやましい。本当に、ダイナミックで変化があって聞きやすい現代曲ですよね。
Commented by dognorah at 2010-11-14 07:51
印刷物が配られただけなので私はローマ字読みしただけです。耳に残っている記憶でもジナステラです。ヒナステラというのは初めて知りました。
そうです、私ももっと彼の作品を聴きたいと思いました。
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