ロッシーニのオペラ「パルミラのアウレリアーノ」コンサート形式

2010年10月23日、RFHにて。

Aureliano in Palmira: an operatic dramma serio in two act
Music: Gioachino Rossini
Libretto: Giovanni Francesco Romanelli

Conductor: Maurizio Benini
Zenobia: Catriona Smith
Arsace: Silvia Tro Santafé
Aureliano: Kenneth Tarver
Publia: Ezgi Kutlu
Oraspe: Julian Alexander Smith
Gran Sacerdote: Andrew Foster-Williams
Licinio: Vuyani Mlinde
Geoffrey Mitchell Choir
London Philharmonic Orchestra

Opera Raraとの共同制作。このオペラのストーリーは昨日ENOで見た「ラダミスト」と同様美人の女王ゼノビアを中心に展開するもので、場面も酷似しています。偶然のことですが、二日続けて同じようなテーマを扱ったオペラを経験したのでストーリーや登場人物がちょっと混乱するところがありました。

あらすじ
パルミラの女王ゼノビアはペルシアの王子アルサーチェと恋仲で彼らがパルミラの城にいるときにローマの皇帝アウレリアーノが軍勢を率いて攻めてくる。ペルシアの王子はペルシア軍を率いて迎え撃つがあえなく敗退し、捕われる。ゼノビアはアウレリアーノに対して休戦を申し入れ、アルサーチェと面会するがアウレリアーノはアルサーチェに対してゼノビアをあきらめれば彼を解放するという条件を出す。アルサーチェは拒否し、死刑を宣告される。ゼノビアはパルミラ軍を指揮して最後の戦いを挑むがやはり敗戦し、城は完全に占拠される。その間、アルサーチェは夜陰に紛れてパルミラ軍に助け出され、羊飼いたちに匿われる。軍を整え再び戦いを挑むがそれも鎮圧される。ローマ軍の将軍の娘プブリアはアルサーチェに思いを寄せているので皇帝に対して慈悲を請うが拒否される。しかしパルミラの多くの廷臣や僧侶たちから繰り返し慈悲を請われ、さらにゼノビアとアルサーチェの強い愛情に心を打たれた皇帝はローマに忠誠を尽くすことを条件に二人がパルミラを治めることを容認する。

ゼノビア役は当初Annick Massisが歌うことになっていましたが降板し、代役として初めて名前を聞くアメリカ人ソプラノ、カトリオーナ・スミスが出演しました。この交代は歓迎すべきもので、彼女の歌唱は癖のない伸び伸びとした声とともにすばらしいものでした。アニック・マシスは以前「ロメオとジュリエット」のジュリエット役で聴いたことがありますがあまり好きな声ではないのです。

アルサーチェ役のシルビア・トロ・サンタフェは今年の春「ノルマ」のアダルジーサ役で聴いてなかなかよかったのですが、今日は声自体が震えている、言葉を換えれば細かく音程が振れている感じの歌唱でやや気になりました。しかし役どころにふさわしい抑揚感を伴った歌唱で大方の大拍手を浴びていました。

タイトルロールを歌ったテノール、ケネス・ターヴァーはやはり今春「イドメネオ」のアルバーチェ役で聴きましたが、なかなか迫力あるいい歌唱でした。

将軍の娘役のエズギ・クトゥリュには1曲だけアリアがあてがわれていますが、まあまあのメゾソプラノさんです。珍しくトルコ人歌手でかわいい顔立ちの人です。

合唱は特別うまいというわけではないものの、まあまあの出来。

ベニーニ指揮するオケはさすがにイタリアものでいつも感心させられる彼の棒のもと、生き生きとしたロッシーニでした。序曲からしてひと味違います。このオペラの序曲をロッシーニは「セビリアの理髪師」にも転用したんですね。第2幕では序曲中で使われているテーマが鳴ります。

ということで、初めて聴くこのオペラも音楽的には大変楽しめるものであることがわかりました。上演が少ないのはストーリーがあまり魅力的じゃないからでしょうか。

カーテンコールの写真
Kenneth Tarver as Aureliano
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Catriona Smith as Zenobia
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Silvia Tro Santafé as Arsace
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Ezgi Kutlu as Publia
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Conductor: Maurizio Benini
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by dognorah | 2010-10-27 23:01 | オペラ
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