プッチーニのオペラ「トスカ」

2010年10月5日、ヴィーン国立歌劇場にて。
Tosca: Melodramma in three acts by Giacomo Puccini

* Keri-Lynn Wilson | Dirigent
* Margarethe Wallmann | Inszenierung

* Catherine Naglestad | Floria Tosca
* Massimo Giordano | Mario Cavaradossi
* Falk Struckmann | Baron Scarpia
* Janusz Monarcha | Cesare Angelotti
* Wolfgang Bankl | Mesner
* Wolfram Igor Derntl | Spoletta
* Clemens Unterreiner | Sciarrone
* Alexandru Moisiuc | Ein Schließer

トスカを歌ったキャサリン・ネイグルステッドは2004年9月にROHの「コジ・ファン・トゥッテ」でフィオルディリージを歌ったのを聴いたのが最初の経験で、次は2006年9月にパリの「サロメ」でタイトルロールを歌ったのを聴いたことがあります。フィオルディリージのことはあまりよく覚えていませんが、サロメは大変好印象を持っています。また2006年6月にはROHでトスカを歌ったのですが私は聴いていません。友人たちの間では彼女の歌唱は賛否両論ありました。
でも、今回のトスカで聴かせた彼女の歌唱はあまり評価できません。声はきれいな高音が出る場合もあるのですが全音域に渡ってすばらしいというわけではなく、かなりむらがありました。第2幕の有名なアリア「歌に生き、愛に生き」もよくなく、観衆の拍手もまばらでした。舞台上の姿はゲオルギューに匹敵するスタイルのよさで十分美しいのですが。

カヴァラドッシ役のマッシモ・ジョルダーノはすでにROHで聴いたことがありよい印象を持っていますが、今回は昨年よりかなり痩せていて、最初は別人かと思いました。歌唱の方は相手役と同様あまり好調とは言えず、高音はいいのに中低音が魅力に欠ける印象です。痩せたのが災いしている可能性はありますね。

スカルピアを歌ったファルク・シュトルックマンは演技も歌唱も迫力十分でよかったのですが、声の方は最初やや濁りが気になりました。それはだんだんよくなっていきましたが記憶にあるあのすばらしいシュトルックマンには及びません。時たま音をはずすこともあり好調とは言えない出来でした。

アメリカ人女性指揮者ケリ=リン・ウイルソンはまあまあの出来だけど、オケの音はあまり魅力的とは言えません。しかし歌手に要求する歌唱はちょっと新鮮さを感じました。特に脇役陣が目立つ歌い方など。

演出は古典的でオーソドックス。よく出来ていると思いました。
いつも思うことですが、ここの英語字幕はかなりまじめに翻訳されていて、ROHのようなごまかしがなく、せりふの細部までよく理解できます。こんな内容をしゃべっているのかー、と思うことがしばしば。

第1幕終了後のカーテンコール
Massimo Giordano, Catherine Naglestad and Falk Struckmann
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第2幕終了後のカーテンコール
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Falk Struckmann
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第3幕終了後のカーテンコール
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Keri-Lynn Wilson
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by dognorah | 2010-10-12 01:30 | オペラ
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