サローネン指揮「トリスタンとイゾルデ」

2010年9月26日、RFHにて。

Wagner: Tristan und Isolde
Conductor: Esa-Pekka Salonen
Video Art: Bill Viola
Philharmonia Voices
Philharmonia Orchestra

Tristan: Gary Lehman
Isolde: Violeta Urmana
Brangäne: Anne Sofie von Otter
Kurwenal: Jukka Rasilainen
King Marke: Matthew Best
Melot: Stephen Gadd
Shepherd/Sailor: Joshua Ellicott
Helmsman: Darren Jeffery

2年前にパリで見たピーター・セラーズ演出のプロダクションで使われたヴィデオを使ったコンサート形式の公演です。
サローネンの指揮は密度が高くてすばらしいものでした。コンサート形式ながら歌手の立ち位置はステージだけではなく会場内のあちこちを使って空間的広がりを表現していましたがアイデアの域を出ないものです。第2幕でトリスタンとイゾルデの密会の現場にマルケ王たちが踏み込む時にブランゲーネが悲鳴をあげることになっていますが、今回はカットされていました。パリの公演ではちゃんと叫んだのに。
ヴィデオは私にとっては2回目なのであまり邪魔にならず、結構楽しめました。
歌手は出演者全員が出来のいい歌唱で文句なしです。すべて声も声量も言うことなしという印象でした。ウルマナのヴァーグナーを聴くのは初めてですが最初から最後までテンションが高く聴いている方が引っ張られました。時折声を張り上げすぎて歌唱が少し荒れることもありましたが概ね立派な歌唱でした。第3幕の愛の死もすばらしく感動しました。このソプラノを最後に聞いたのは2006年2月の「マクベス」ですが、久しぶりに見る彼女、更に立派な体格になっていてびっくりしました。オリジナルキャストのブリューワーよりも大きいかもしれません。
一方、トリスタンを歌ったゲアリー・レーマンは初めて聴く人ですが艶のある声がすばらしくよい歌唱でした。第3幕も全く退屈することなく聴き入ることができました。
ブランゲーネを歌ったオッターもとてもよかった。クルヴェナールを歌ったラジライネンは2年前に同役でバイロイトで聴きましたが、今回もその時同様レヴェルの高い歌唱でした。
非常に感心したのがマルケ王を歌ったイギリス人のマシュー・ベストで、今回初めて聴きましたが立派な歌唱でした。欧州のあちこちでバスの役で活躍しているようです。
ということで大変楽しめた公演でした。
今回は席が悪くてろくな写真が撮れませんでした。
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by dognorah | 2010-09-29 08:05 | オペラ
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