ロイヤルオペラの新演出「マノン」リハーサル速報

2010年6月19日、ROHにて。
Manon : Opéra comique in five acts (General Rehearsal)
Music: Jules Massenet
Libretto: Henri Milhac and Philippe Gille

Director: Laurent Pelly
Conductor: Antonio Pappano
Manon: Anna Netrebko
Chevalier des Grieux: Vittorio Grigolo
Lescaut: Russell Braun
Comte des Grieux: Christof Fischesser
Guillot de Morfontaine: Christophe Mortagne
Brétigny: William Shimell
Poussette: Simona Mihai
Javotte: Louise Innes
Rosette: Kai Rüütel§
Innkeeper: Lynton Black
Two guardsmen: Elliot Goldie, Donaldson Bell

MET、スカラ、トゥールーズとの共同制作で、どこが最初に公演するのか知りませんがロイヤルオペラでは今回が初めての公演です(初日は6月22日)。

ワールドカップの日本対オランダ戦とちょうど重なる時間帯でしたが、舞台も歌手も演奏もとにかくすばらしい出来で、大いに楽しみました。
ネトレプコを聴くのは昨年7月のイオランタ以来ですがやや細くなったという印象を受けました。相変わらずの私好みの声で歌も演技も絶好調です。

デ・グリューを歌ったヴィットリオ・グリゴーロは初めて聴く人ですが、とてもすばらしいテノールでこれも私好みです。マノンというオペラは過去に2回しか聴いていませんが(ナタリー・ドゥセ+ロランド・ビリャソンインヴァ・ムーラ+ステファーノ・セッコ)今回の組み合わせがヴィジュアルも含めて最高だと思います。

他の脇役たちも皆さん十分満足すべき歌唱でまったく不満はありませんでした。
合唱もいつもよりコントロールがよく効いて美しいアンサンブルでした。

パッパーノの指揮がまた凄くて感心しました。叙情的な部分は本当に美しいし、劇的な部分は迫力十分で淀みなく劇が進行して行きます。

演出ですが、よくできたものです。各幕とも舞台装置は工夫が凝らされていて、かつ美しい。衣装も古典的で優雅なデザインです。第3幕のマノンの衣装が特に美しく、それを着たネトレプコの妖艶な姿には参りました。群集処理が極めて上手で、舞台のあちこちで色々な所作があるので見るほうはとても忙しいです。その中で笑いを取る動作が色々あるのも楽しいですし。第3幕のバレーも本格的な振り付けで、それ自体が楽しめます(ロイヤルバレー団員が出演しているわけではないですが)。空が表現されている場面では最初から最後までどんより曇った感じですが、悲劇を暗示しているような印象を受けました。照明が全体に暗いのがやや不満です(カーテンコールもそのままの明るさなので写真は出来が悪いです)。

今日はリハーサルでバルコニー席というやや遠いところから見ましたが、本番初日はいつものストール・サークルに座りますので近くで見るネトレプコとグリゴーロが楽しみです。
このプロダクションは出演者もそのまま秋に日本で公演されますが、日本の皆様もとても楽しめるものと思います。

写真はクリックで拡大します。
Russell Braun, Antonio Pappano, Anna Netrebko and Vittorio Grigolo
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Anna Netrebko and Vittorio Grigolo
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by dognorah | 2010-06-20 03:15 | オペラ
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