再びグルベローヴァの「ノルマ」公演(コンサート形式)

2010年4月2日、Palais des Beaux-Arts (BOZAR)にて。

Vincenzo Bellini: Norma
Direction musicale: Julian Reynolds
Norma: Edita Gruberova
Pollione: Zoran Todorovich
Adalgisa: Silvia Tro Santafé
Oroveso: Giorgio Giuseppini
Clotilde: Carole Wilson
Flavio: Carlo Bosi
Orchestre symphonique et chœurs de la Monnaie

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モネ劇場主催で、3月27日の公演はモネ劇場でされたのになぜか今回の分はボザールでの開催です。奥行きと幅がほぼ同じ印象ですが座席数は2200とのこと、結構大きいですね。今回はストールの右寄り前から5列目ぐらいに座りましたが、音響的にはよかったです。このホールに来てみて、80年代終わり頃にここでラーザリ・ベルマンというソ連のピアニストのリサイタルに来たことを思い出しました。

実はグルベローヴァのノルマコンサート形式は3年前にヴィーン国立歌劇場で聴いているので、レイネさんからリターンチケットが出ているとの情報を頂いた時、ちょっと迷いましたがどうせ2日の夜はブリュッセルにいるんだし、3年後のグルベローヴァがどういう状態なのかにも興味が湧いて切符を抑えたのでした。そして、聴いたのは正解で、行って本当によかったと思いました。3年前よりはるかに調子がよく、この年齢だと調子を維持するだけでも大変な努力が必要でしょうに、以前よりよいというのはすごいことだと驚嘆しました。今年64歳ですよ。高温が苦しそうなところもほとんどなく、終始声に潤いがあり声量も衰えていません。各場面のニュアンスの表現は襞の一枚一枚を紡ぐようで気品に満ち満ちています。ピアニッシモでの美しさにも感嘆しました。心から感動しました。

アダルジーサ役を歌ったシルヴィア・トロ・サンタフェは素直な発生と美声で第一印象はなかなかよかったです。声を張り上げすぎて金属音になったり、中低音が汚れることもありましたが、全体としてはかなりいい線を行っていたと思います。
ポリオーネ役のゾラン・トドロヴィッチはどこかで名前は聞いたことがあるものの実際に声を聴くのはこれが初めてです。声は太目の力強いものでドラマティックで迫力があります。声も艶があって美しく表現力ある歌唱もすばらしいものです。舞台に出てすぐ歌われるアリア"Svanir le voci"は、これを聴けただけでも来た甲斐があったというぐらいの印象を与えてくれるすばらしさで、思わずブラヴォーと叫んでしまいました。
オロヴェソ役のジョルジオ・ジュゼッピーニもいいバスで、音程はしっかりしているし艶のある声も魅力的です。
指揮のジュリアン・レイノルズはなんとイギリスの指揮者ながらこれまで聞いたことがありませんでした。活動の場がラニクルズと同様欧州中心のせいでしょう。この人、とても上手いです。歌手もとても歌いやすそうです。オケは時にショボイ音を出しますが演奏はきわめてまともでオペラを十分に楽しめます。

とにかく感動できる公演を聴けて大満足です。情報を下さったレイネさんに感謝します。
公演後はほぼ全員がスタンディングオヴェイションの大喝采のため、ストール席では非常に写真が撮りにくかったです。
Edita Gruberova
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Zoran Todorovich
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Edita Gruberova with Giorgio Giuseppini
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Edita Gruberova with Silvia Tro Santafé

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Julian Reynolds
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by dognorah | 2010-04-09 21:57 | オペラ
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