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ヴェルディのオペラ「オテロ」コンサート形式

2009年12月3日、バービカンホールにて。

Verdi: Otello at Barbican Hall on 3 December 2009

Sir Colin Davis: conductor
Simon O'Neill: Otello (Torsten Kerlの代役)
Gerald Finley: Jago
Allan Clayton: Cassio
Lukas Jakobski: A Herald
Anne Schwanewilms: Desdemona
Eufemia Tufano: Emilia
Ben Johnson: Rodorigo
Alexander Tsymbalyuk: Lodovico
Matthew Rose: Montano
London Symphony Chorus
London Symphony Orchestra

歌手、合唱、管弦楽のすべてが極上の出来で、感動的名演だった。
コリン・デイヴィスの指揮は久しぶりだが相変わらずツボを抑えた指揮でオケから豪華な音を引き出し、曲の運びも完全に納得の行くもの。高齢ながらまだまだオペラを指揮出来る体力が見て取れた。合唱のアンサンブルも素晴らしい。

歌手では急な代役にも関わらずいつものように張りがあってよく伸びる美声を響かせてくれたサイモン・オニールにまず拍手喝采。終演後はコリン・デイヴィスが特別の謝意を表していたが当然のこととして我々も拍手。
そしてイヤーゴを歌ったジェラルド・フィンリーの職人技。過去にはこの人の歌唱は少々硬い声質を感じることもあったが、今日はとてもしなやかな歌唱で役の性格表現も素晴らしく大いに感心した。
デスデモーナを歌ったアンネ・シュヴァーネヴィルムスは最上の調子とは言えなかったが十分良い歌唱だった。
他の歌手で目立ったのはカッシオを歌った若いイギリス人テノール、アラン・クレイトンで、柔らかいタッチのいい声が耳に心地よい。

これだけいい演奏だと、特に舞台演技と一緒に見なくてもヴェルディのオテロを十分楽しめる。

Gerald Finley and Simon O'Neill
ジェラルド・フィンリーは珍しく無精髭を生やしている。

ヴェルディのオペラ「オテロ」コンサート形式_c0057725_2245326.jpg

Eufemia Tufano and Anne Schwanewilms
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Ben Johnson and Allan Clayton
ヴェルディのオペラ「オテロ」コンサート形式_c0057725_224691.jpg

by dognorah | 2009-12-06 22:48 | オペラ | Comments(6)
Commented by Sardanapalus at 2009-12-07 21:34 x
羨ましいくらい充実したキャストですね~。デイヴィスは、モーツァルトなんかだとちょっと間延びした印象があるのですが、「オテロ」はよさそうです!こういう公演はラジオ収録してほしい~。

>カッシオを歌った若いイギリス人テノール、アラン・クレイトン
なかなか可愛らしくて役に合っている歌手ですね。歌唱も注目に値するということであれば、近いうちにあちこちに出てくるかも?ぜひ一度聞いてみたいです♪
Commented by かんとく at 2009-12-08 06:55 x
昨日の日曜日の演奏会にいってきました。全くの同感です。すばらしい名演奏だったと思います。アラン・クレイトンは、顔立ちも私のカッシオのイメージにぴったりで、一人受けしてました。
Commented by dognorah at 2009-12-08 08:48
Sardanapalusさん、録音はしていましたがおそらく自前のCD用でしょう。
Commented by dognorah at 2009-12-08 08:53
かんとくさん、日曜日の公演も同じように良かったようですね。ブログから感動が伝わってきました。オテロ役は結局この日もオニールだったんですね。
Commented by Sheva at 2010-12-12 13:39 x
きょうラジオ放送でこれを聴きました~!すばらしかったです。なんといってもフィンリー!本当に聴き惚れました~ぜひこの記事をリンクさせてください!
Commented by dognorah at 2010-12-14 04:32
Shevaさん、コメントをありがとうございます。また、リンクをありがとうございます。1年後にラジオ放送されるとはちょっと悠長な気もしますが、十分すばらしさが伝わったようでよかったです。
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