クラシックのフリーコンサート

先日サウスケンジントンのインペリアルカレッジ前を歩いていて写真のようなポスターを見つけたので時間を作って行ってみた。エラートピアノ3重奏団である。お昼時のフリーコンサートと銘打っているが場所が教会のチャペルなので飲食はなし。
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Erato Piano Trioは今年の1月に結成されたばかりで、メンバーも二十歳そこそこの若い演奏家たちである。彼らはRoyal College of Musicの研修生という仲。男性ピアニストと女性ヴァイオリニストがイギリス人で女性チェリストがドイツ人である(右側の写真,終演後に撮ったもの)。

3人ともオーケストラと一緒に共演したりあるいは独奏者としていくつかのステージ経験があり、しっかりした技量の持ち主である。

本日演奏された曲目は、
(1) ベートーベン作曲ピアノ3重奏曲変ホ長調 作品1のNo.1
(2) シュニトゥケ作曲ピアノ3重奏曲

両方とも私は初めて聞く曲である。

最初の曲はベートーベンの第1号作品であるが既にハイドンやモーツァルトとは形式的にも内容的にも一線を画す作品となっている。親しみやすいメロディがちりばめられた聴きやすい曲である。

美しい音で構成のしっかりした演奏を聞かせてくれた。時折二人の弦楽器奏者の導入タイミングが合わないこともあったが作品を鑑賞するのに気になるほどのことはない。

2曲目の現代音楽はModeratoとAdagioの2楽章からなる作品であるが楽章の名前から想像するよりもはるかに激しくスケールの大きい曲であった。

現代音楽らしく不協和音が満載されているが、なかなかの名作と思う。あるいは、そう思わせるだけの入魂の力演だったと思う。目の前2メートルぐらいのところでの演奏は迫力があった。生演奏ならではの緊張感がたまらない。

この曲をもし自宅でCDで聴いていたならば、同居人がヒステリーを起こしてドアをばたんと閉めることだろう。不協和音はあまりスピーカーから聞くものではない。

しかし実演は違う。フォルテで演奏されるそれでも作品には必要なんだということが理解でき、作曲家のメッセージはしっかり伝わる。

初めて聴いた曲でこんなに楽しませてくれたこのトリオの実力恐るべし。今後の発展を心から祈りたい。

それにしてもこのすばらしいコンサート、聴衆はたったの10数名。平日の昼間でしかも教会のチャペルという普段人が集まらない場所だから仕方がないのかもしれないが、もったいない話だ。
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by dognorah | 2005-03-28 01:10 | コンサート
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