カルメン公演

2009年10月13日、ROHにて。
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Carmen by Georges Bizet
Director: Francesca Zambello
Conductor: Bertrand de Billy

Carmen: Elina Garanča
Don José: Roberto Alagna
Escamillo: Ildebrando D'Arcangelo
Micaëla: Liping Zhang
Moralès: Changhan Lim
Zuniga: Henry Waddington
Frasquita: Eri Nakamura
Mercédès: Louise Innes
Le Dancaïre: Adrian Clarke
Le Remendado: Vincent Ordonneau

先日のリハーサルに続いて本番公演のレポートです。今日は舞台袖の最前列で見ましたが、歌手は全員絶好調でほんの数メートル先で演じられる歌手達の歌と演技は凄い迫力でした。ガランチャもアラーニャも迫真の演技でお互いに何度も相手を床に突き倒したりして怪我をしないかと心配するほど。二人とも本当に演技が上手い。ガランチャの怒った顔などマジ怖いです。
というわけで今日も心から楽しめた公演でした。
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今回はリブレットを読んでから聴きにいったのですが、全編随分カットがあることが分かりました。プレミエの時からされているカットもあるのですが、前回のリハーサルの時に指摘したようにプレミエの時から更にカットされている部分が何カ所かありました。例えば第2幕の酒場にジョゼがやってきてカルメンが差し入れたヤスリと金貨を使わなかったのでその金貨を使って酒と食べ物をオーダーするのですが、ジョゼが登場したらすぐ飲食物をオーダーするというようになっていてヤスリの話は無し。そのほか、第2幕開始直前の舞台設定中にフラスキータとメルセデスが警備の兵隊をたぶらかしてその間に密輸品が運ばれるパントマイムがあるのですがそれもカットです。ここまでやっているとなるとこれは演出家が少し改訂したのかも知れません。カットばかりでなく、演出を変えた部分もありました。それは第1幕でカルメンがジョゼの気を引こうとしてちょっかいを出すところ、プレミエでは彼女は彼のテーブルの周りを一周してから他の女から借りた花をいきなり投げつけるのですが、今回はもっと濃厚に彼を誘惑する動作になっていて花も最初から自分の胸に挿しています。ということなどを考えるとリハーサルの時の感想で述べた決闘シーンのカットも演出家の指示かも知れません。

この本番の舞台でリハーサル時と違ったのはミカエラの手紙の冒頭をジョゼが読むシーンがあるのにアラーニャはサボったこと。「お母さん、その通りにするよ」といきなり言うわけで、初めて見る人には訳が分からないでしょうね。またカルメンが初登場時に言い寄る男達をからかいながらハバネラを歌いますが、そのときに男の股間を触ったりなど結構露骨な動作をしていたのをやめてあっさりした動作に変えたことです。それから、エスカミーリョが馬に乗って現れる第2幕で彼は歩いて舞台に出てきてそのまま闘牛士の歌を歌ったことです。馬は単独で出てきていたので、馬の機嫌が悪くて彼を乗せてくれなかったのかも知れません。しかし歌唱は馬上で歌うよりも圧倒的によく、やはり馬上では力が入らなかったのか、と思えます。
そのほかに気付いたことは、第1幕のタバコ工場の休憩時間に出てくる女工達の中にフラスキータもメルセデスもいて合唱と一緒に歌を歌っていることで、これは中村恵理さんがいたから分かったことでした。みんなそれらしい煙の出る擬似タバコを吸っていて、彼等が舞台を去った後は吸い殻だらけ。また第4幕ではミカエラがジョゼを探して群衆の中をさまよっていることも今回初めて気付きました。やはりアジア系の歌手が居ると目立つのではっきり見えてしまうんですね。

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以上の写真はいずれも本日のカーテンコールからです。
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by dognorah | 2009-10-15 03:38 | オペラ
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