すばらしかったスペインピアノ曲の夕べ

2009年10月6日、パーセル・ルームにて。

現在ロンドンでSpain Nowというスペイン文化の紹介イヴェントが様々なジャンルで開催されているが、今夜の催し物はピアノ独奏コンサート。最初の2曲がピアニスト自身が作曲したもので、後はグラナドスとアルベニスの作品を弾いたが、いずれもすばらしい音楽で、その詩的な世界にはまり込んでしまった。全体にドビュッシーを連想させる音楽であるがドビュッシーほど鋭い音はなく、万人受けするような居心地の良さが感じられる。紡がれる音から頭の中にいろいろな思いが湧き起こり時には陶酔感に浸るようでもある。彼の発する音がまた透明でまろやかで磨ききったような印象である。

Juan Gallego-Coín: piano

プログラム
Juan Gallego-Coín:Suite “Alhambra”(ロンドン初演)
-Perlas fundidas
-Ni un instante de ti desaparezco
-Dos Nocturnos – A las 22 horas – En el jardin del Carmen
-Amaneciendo en Granada
Juan Gallego-Coín :Twilight in Regent’s Parl(世界初演)
Enrique Granados:Suite “Goyescas”
-Quejas o la maja y el Ruiseñor
Isaac Albénis:Suite “Iberia”
-Primer Cuaderno: Evocación, El Puerto (Cádiz), Corpus Christi (Sevilla)
-Segundo Cuaderno: Rondeña, Almeria, Triana

c0057725_2185648.jpgフアン・ガレゴコイン(彼のサイトに行くと演奏が聴ける)は長身で見たところ30代後半と思われる。グラナダ生まれでアリシア・デ・ラローチャ、エリザベス・レオンスカヤなどに師事。9歳の頃からピアノリサイタルをしているという。音の美しさは格別と思う。
自作曲は、先輩達の伝統をそのまま持ってきたようなピアノ曲で、すばらしく詩的ではあるもののちょっと影響を受けすぎという感が無くもない。
グラナドスとアルベニスの作品はそれぞれ組曲の一部を演奏しただけだが、全体を聴いてみたい気持ちが湧いてきた。
ホールは小さい上に聴衆は半分にも満たなかったが、終了後はスタンディング・オヴェーションも出るくらいの絶賛であった。
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by dognorah | 2009-10-08 02:20 | コンサート
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