ヘンデルのオラトリオ「サムソン」公演(PROM47)

2009年8月20日、RAHにて。

Samson (oratorio) in three acts
Music: George Frideric Handel
Libretto: Newburgh Hamilton after Joun Milton’s “Samson Agonistes”

あらすじ
一般に知られている「サムソンとデリラ」の後半部分、サムソンは妻の裏切りで怪力の源である髪の毛を剃られたため簡単にペリシテ人に捕らえられ、目をえぐり出されて牢に入れられているところから始まる。友人のミカや父親のマノアとの会話でサムソンの厳しい心理状態が表現される。また、会いに来たダリラが過去を悔いると共に再び一緒に住もうと持ちかけるのを激しい言葉で拒絶する。次いで、ペリシテ人の大男が来て彼等の神を祝う集会で余興に力比べに出場するように言われ、一旦断るも友人達に今後のことがあるから考え直したら?と言われて出かける。暫くしてペリシテ人の集会場所方面から大きな騒ぎが伝わり、サムソンが怪力を発揮して集会が行われていた寺院を倒壊させたため、多くのペリシテ人と共に自らも死んだという知らせが届く。ミカとマノアはサムソンの遺体を引き取り、イスラエル人達と共に盛大に弔いの儀式を執り行う。

出演
Mark Padmore: Samson (tenor)
Susan Gritton: Dalila (soprano)
Iestyn Davies: Micah (counter-tenor)
Neal Davies: Manoa (bass)
Christopher Purves: Harapha (bass)
Lucy Crowe: Israelite woman / Philsitine woman / Virgin (soprano)
Ben Johnson: Israelite man / Philistine man / Messenger (tenor)

The Choir of The English Concert
The New Company
The English Concert
Harry Bicket: conductor and harpsichode

何と活き活きした美しい音楽でしょう。実質3時間10分の長さながら、ちっとも長さを感じさせないすばらしい演奏でした。最も印象的だったのは合唱で、二つの団体の合同演奏ながらアンサンブルの美しさは特筆に値します。輪唱が多用されていますがそれが得も言えぬ心地よい響きです。次いで管弦楽の繊細でパワーフルな演奏にも目を見張りました。各パートともとても上手くて指揮者の要請に100%応える希に見る完成度の高い演奏でした。そして実力揃いのソリスト達。マーク・パドモアはいつもの通り力強い歌唱でタイトルロールを歌いきりました。二人のソプラノも美しい声でした。第2幕のソロヴァイオリンをバックにしたダリラの歌唱や、オケをバックにしたダリラとペリシテ女の二重唱は本当に美しい。カウンターテノールのイェスティン・デイヴィーズも上手かったし、二人のバス歌手も立派。この作品はオペラとして上演されることもあるようですが、演出によって充分見応えのある舞台に出来るでしょう。一度それを見たいものです。
なお、本日は演奏時間の長さ故か会場の入りはあまりよくなく、アリーナの立ち見も3分の2以下でした。

写真1は終了後のマーク・パドモアと二人のソプラノです。
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以下の写真はBBC TVの画面から演奏中のものです。
写真2はThe English Concertの芸術監督である指揮者のHarry Bicket
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写真3はタイトルロールのMark Padmore
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写真4は第2幕でデュエットを歌うSusan GrittonとLucy Croweの両ソプラノ
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by dognorah | 2009-08-22 06:47 | オペラ
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