マチス展

ピカデリー通りにあるRoyal Academy of Artsで開催されている展覧会に行った。
テーマはHis Art & His Textilesといって、彼が絵を描く前から影響を受けていた地元の織物模様と絵画の関係を視点にしたものである。

展示はその織物のサンプルとともにそこから影響を受けたパターンなどと並べて数10点の絵画やデッサンで構成されている。

私はもともと余りマチスの絵は好きではなかったが、今回の展示によりなぜ彼の絵の背景に壁紙のような模様が多用されているのか理解できたし、もっとうれしいことにそうして見ているうちにとても彼の絵が好ましくなってきたのだ。特に色の使い方が大胆なのに全く破綻せずに独自の世界が描かれている点がすごい。

一人の画家の作品が何十枚と展示される場合はその人の画風の変遷をたどることが出来る分、より理解が深まるのは当然ながら、全部見終わってもああそうかという程度の印象しか持たない場合も結構ある。ところが今回は自分が今まで気付かなかったその画家のよさを発見できた。入場する前は切符売り場のやや長い行列を見て、Textileなんてあまり興味ないし、非常に好きでもないマチスということで一瞬逡巡したのだが、思い切って入ってほんとによかった。

展示品は欧米の美術館から借りてきたものであるが、特にセント・ペテルスブルグにあるエルミタージュ美術館からよい作品が来ているようだ。写真はその中の一枚で「花瓶とビンと果物」という題。
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このエルミタージュ美術館というところはよほどの目利きがコレクション担当にいたのではないかと思うぐらい名品が揃っているようであるが、webで覗いてみるとマチスだけでもすばらしいコレクションだ。ぜひ訪問してみたい美術館である。

ところで、今回は写真しか展示されていなかったが、ピカソが買ったマチスの絵というのがある(次の写真)。彼は死ぬまでそれを手元においていたので、今はパリのピカソ美術館にあるが、私はこの絵はマチスの数ある傑作の中でも傑出した一枚と思う。
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by dognorah | 2005-03-17 19:10 | 美術
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