ロンドン国際ピアノコンクール最終日

2009年4月28日、RFHにて。

3年に一度開催されるLondon International Piano Competitionは4月18日より24名のピアニスト達によって競われてきたが、28日は最終選考に残った3人によるGrand Final(本戦)であった。主催側の発表によると事前選考には世界各国から100名近い応募があり、その中から24名が選ばれてロンドンにやって来たわけである。日本人もAnna Kurasawaという人が入っていたが、残念ながらGrand Finalにはいなかった。選考は4段階に分かれており、Stage 3(準決勝)まではピアノ独奏で腕を競うが、本日の本戦ではピアノ協奏曲を演奏する。曲はバルトークからチャイコフスキーまで古今の名協奏曲を網羅した21曲の中から演奏者が2曲を候補として挙げ、本戦の段階で審査員がどちらかを指名するという方式である。なお、残った3人は全て男性であった。

演奏した順に記すと、
Andrejs Osokins (Latvian) リストの第1番
Alessandro Taverna (Italian) ショパンの第1番
Bezhod Abduraimov (Uzbek) プロコフィエフの第3番
管弦楽はロンドンフィル、指揮はJames Juddである。

結果からいうと優勝はウズベキスタン人のAbduraimovという18歳の最若年の人である。第2位はイタリア人のTavernaであった。
さすがにそれぞれ大変上手であるが、最後の人は一等飛び抜けていたようだ。選んだ曲のプロコフィエフはつい前日に私はアルゲリッチの名演で聴いており、この若者が全身全霊を傾けて必死の指捌きで弾いている様を見て、アルゲリッチという人はやっぱり凄いピアニストだということを痛感した次第である。彼女はさらさらっと苦もなく弾いているように見えたけれど、実は凄く難しいテクニックが要求される曲だったんだ。それはともかくこのウズベキスタン人はほぼ完璧に引きこなして迫力満点だったので終わった途端会場はStanding Ovationでブラヴォーの嵐となった。最初の二人の候補者に対しては単に拍手だけだったことを考えるとこの騒ぎは審査員に対するインパクトも充分だったのであろう。もし弾けるならこの曲をひっさげてコンクールに臨むのはとても良いアイデアと思う。

コンクールを傍聴するのは初めてだが、終わってからああだこうだと他の人達と順位付け議論をするのはなかなか面白い。実は26日の準決勝も聴きに来る予定だったが、交通事情が悪くて遅刻してしまい、断念したのはちょっと残念である。

ところで、このコンクールはあまり有名ではないようだ。1991年より開催されているが、入賞者にはあまり活躍している人はいないような気がする。私の知っているピアニストはイギリス人のPaul Lewis (1994年第2位)ぐらい。因みに第1回目の1991年優勝者はChiharu Sakaiという日本人であるが、私はその名前は聞いたことがない。
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by dognorah | 2009-04-30 09:09 | コンサート
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