グリモー+ジョーダン

2009年4月23日、RFHにて。

メンデルスゾーン:序曲、フィンガルの洞窟 Op.26
ブラームス:ピアノ協奏曲第1番ニ短調、Op.15
シューマン:交響曲第2番ハ長調、Op.61

ピアノ:Hélène Grimaud
指揮:Philippe Jordan
管弦楽:Philharmonia Orchestra

今回はグリモーを間近で見るためにステージから5メートルくらいの席で聴きました。
ジョーダンは19日の日曜にベートーヴェンの皇帝協奏曲とブラームスの4番をやったようで、今回のプロと合わせてドイツロマン派音楽を集中的に指揮したことになりますが恐らく最も彼が得意とする音楽なのでしょう。

メンデルスゾーンの序曲はゆっくりしたテンポでオケを朗々と鳴らすスタイルで、スケールの大きい演奏でした。この曲に対するイメージとしてはもう少し軽やかなものを持っていましたが、メンデルスゾーンはこうなんだといわんばかりの重厚な音楽作りで、これもありだなぁと納得させられる演奏でした。ところで、オケを見て気付いたことは、今日は10人のチェロ奏者がなんと全員女性でした。以前から女性奏者が多いことは気付いていましたが男性が一人もいないのを見るのは初めてかも。

ブラームスのピアノ協奏曲は当初第2番をやるということで切符を販売したのですがピアニストが間近になって第1番に変更したのでした。私はどちらも好きな曲なのでどうでもよかったのですが演奏者にとっては意味があったのでしょう。理由を説明したレターを受け取ったのですが内容は失念。
ここでもジョーダンはゆっくり目のテンポで序奏を演奏しますが今日は終始オケの低弦に合図を送って強調させてスケールの大きい迫力を出しています。そしていよいよピアノの導入、ところが意外に小さな音でしかも硬い。オケとのマッチングもややちぐはぐな感じでした。しかし第1楽章も3分の1を過ぎる頃からピアノはガンガン鳴りだしオケとの呼吸も合ってきて力強い演奏となりました。強烈なタッチで鳴らされる芯のあるカチッとした音はスケール感溢れるオケと見事に調和し、背中がぞくぞくするような演奏になりました。ブラヴォー!
写真は終演後贈呈された花束と共に。
Hélène Grimaud
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シューマンの2番は昨年12月にラトル指揮OAEで聴いていますが、今日は近代オケでの演奏。これもスケールの置きい演奏で、オケの弦楽部が特に美しく朗々と鳴って迫力ある演奏となりました。テンポはやや遅めながら体を揺すりたくなるようなリズム感もたっぷりで、卓越した演奏でした。ところで第2楽章後半のエキサイトする部分でジョーダンは指揮棒を振り回しすぎて指揮台後部のガードレールにぶつけてしまい、指揮棒の先端部が砕けて破片が飛び散るというハプニングがありましたが、それだけ彼は熱中してモーションを大きくしていたのでした。譜面台がなかったのも思う存分振り回す原因となったかもしれません。とにかく納得のいく熱演で演奏としてはラトルと甲乙付けがたいものですが、音響的には私はやはり近代的なオケによる演奏が好みです。
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by dognorah | 2009-04-26 02:38 | コンサート
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