ロッシーニのオペラ「エルミオーネ」コンサート形式

2009年3月28日、RFHにて。

Opera Rara主催の公演です。
オペラの内容は悲劇ながらロッシーニ節満載の楽しい音楽です。指揮のパリーはいつものように活き活きとしたテンポ運びで歌手との呼吸もよく合っています。

歌手ではタイトルロールのイタリア人ソプラノ、カルメン・ジアンナッタシオはフォルテの高音で声が割れがちになることを除けば水準の高い歌唱でした。恋敵役のアンドロマカを歌ったアイルランド人メゾソプラノ、パトリシア・バードン共に最高の歌唱ではなかったにしろ充分楽しめる歌唱でした。男声陣はテノール4名とバス一人という布陣ですがこちらもなかなかのものです。ただ、重要な役であるピロを歌ったポール・ニロンという人はちょっと不調のようで声があまり魅力的ではなく一人凹んでいました。凄くよかったのはオレステ役のコリン・リーで、最初のアリアでは大ブラヴォーが出てオケもびっくりする騒ぎでした。彼は7月にROHで公演される「セビリアの理髪師」の最終日でフローレスに代わってアルマヴィーヴァ伯爵を歌うことになっていますが、フローレスに比べられるとちょっとという感じではあります。それはともかく今夜はかなり聴衆を興奮させてくれました。南アフリカ人です。フランス人テノール、ロイク・フェリックスとトルコ人テノール、ビュレント・ベジューズも脇役ながらいい声だなぁと感心する出来です。ピロの友人フェニチオ役をやったグレアム・ブロードベントはロンドンではお馴染みのバスですが、とても魅力的な低音を聴かせてくれました。クレオーネ役を歌ったレベッカ・ボトンはイギリス人ソプラノですがこの人もリリックな声が印象的でした。

ということで、今夜もまたとても楽しめたコンサートでした。
最初の写真はエルミオーネを歌ったカルメン・ジアンナッタシオです。
Carmen Giannattasio
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次は、パトリシア・バードンとコリン・リーです。
Patricia Bardon and Colin Lee
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Ermione (1819)
Azione tragica in two acts
Music: Gioachino Rossini (1792 – 1868)
Libretto: Andrea Leone Tottola

Conductor: David Parry
Geoffrey Mitchell Choir
London Philharmonic Orchestra
Opera Rara

Ermione: Carmen Giannattasio, soprano
Andromaca: Patricia Bardon, mezzo-soprano
Pirro: Paul Nilon, tenor
Attala: Loïc Félix, tenor
Oreste: Colin Lee, tenor
Pilade: Bülent Bezdüz, tenor
Fenicio: Graeme Broadbent, bass
Cleone: Rebecca Bottone, soprano
Cefisa: Victoria Simmonds, mezzo-soprano

あらすじ
トロイ戦争後の話。トロイ王ヘクトールの妻アンドロマカと息子はアキレスの息子ピロの奴隷となってエピルスに連れてこられる。ピロはアンドロマカに惚れ込み、婚約していたエルミオーネ(メネラウスとヘレンの娘)を無視する。怒り心頭のエルミオーネは仕返しを誓う。アガメムノンの息子オレステは全ギリシャの総意であるトロイの末裔の抹殺をするようピロを説得に来る。実はオレステはエルミオーネに惚れており、エルミオーネはその立場を利用して復習を画策する。アンドロマカがピロに靡かなかったら子供を殺すというピロの脅しを受けてアンドロマカは渋々結婚を承諾する。エルミオーネはそれを聞いて、オレステにピロを殺すよう強く迫る。オレステは実行するがエルミオーネはなぜ私のいうことを真に受けて殺したのか!と矛盾したことを言ってオレステを狼狽させる。彼は領民の攻撃の手を逃れるために大急ぎで船に戻り出帆する。エルミオーネはそれを見て絶望のあまり死ぬ。
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by dognorah | 2009-03-30 01:21 | オペラ
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