レオ・ヌッチのリゴレット公演

2009年2月25日、ROHにて。

Rigoletto:Opera in three acts
Music: Giuseppe Verdi
Libretto: Francesco Maria Piave after Victor Hugo’s play Le Roi s’amuse
Director: David McVicar
Conductor: Daniel Oren

CAST
Duke of Mantua: Francesco Meli
Rigoletto: Leo Nucci
Gilda: Ekaterina Siurina
Maddalena: Sara Fulgoni
Sparafucile: Kurt Rydl
Giovanna: Elizabeth Sikora
Count Monterone: Iain Paterson
Marullo: Changhan Lim
Matteo Borsa: Daniel Norman
Count Ceprano: Vuyani Mlinde
Countess Ceprano: Louise Armit

歌手が全ていい出来で、とても満足できる公演でした。例によってPAを多用し、天井だけでなく私の席からは舞台袖の正面客からは見えない位置に大きなスピーカーが置いてあるのが見えましたが、これだけ質の高い歌唱だとそれもどうでもよくなりました。
フランチェスコ・メリのマントヴァ公は声の抜けが非常に良く、上手い演技と共にすばらしい出来です。昨年2月に聴いたヴィーンのCosì fan tutteでのFerrando役もよかったので、このところ安定して調子がいいのでしょう。
レオ・ヌッチのリゴレットはさすがという歌唱で、第2幕の有名なアリアCortigiani, vil razza dannataは感動的でした。万雷の拍手喝采中に舞台に跪いていたヌッチは指揮のダニエル・オーレンに会釈し、次いでピットの楽員を2-3名指さして起立させ一緒に拍手を受けるシーンがありましたが、歌手がこういうことをするのは初めて見る光景です。
ジルダを歌ったエカテリーナ・シューリーナがまたすばらしく、美しい声と丁寧に感情表現を込めた歌唱には感心しました。当たり役という感じです。
殺し屋スパラフチレを歌ったクルト・リドゥルも上手い歌唱と演技です。マッダレーナを歌ったサラ・フルゴーニもよいので第3幕の四重唱に期待しましたが、ちょっとアンサンブル的に合っていなかったような。
研修生新人の韓国人バリトン、チャンガム・リムも立派な歌唱で頑張っていましたが、表情や演技でもう少し磨きを掛けて欲しいと思いました。

指揮のオーレンはいつものように情熱的な指揮姿ですが、気の入れ方がちょっと違うというくらいの集中力を感じました。そのせいでしょう、オケは引き締まったヴェルディらしい音を美しく演奏してくれてブラヴォーでした。

演出は細かいところで少し以前とは変えていて、例えばリゴレットの松葉杖はなしとか、女官達との猥褻なおふざけもリゴレットでなく衛兵達にやらせるなど。この汚らしいセットももう見飽きたので、舞台装置だけでももう少しましなものにして欲しいところです。
私はこのプロダクションを見るのは3回目で、毎回異なる出演歌手の特徴が楽しめましたが、それにしても音楽といいリブレットといいよくできたオペラだなぁと改めて感心しました。

下の写真はカーテンコールから。左から、Ekaterina Siurina、Leo Nucci、Francesco Meli、Sara Fulgoniです。
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次はKurt RydlとEkaterina Siurina。
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最後は指揮のDaniel Oren。
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by dognorah | 2009-02-28 06:30 | オペラ
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