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デンマークの室内楽団演奏会

2008年10月26日、カドガンホールにて。

The Esbjerg Ensemble

プログラム
Farrenc: Nonet, Op.38 (1850)
Poulenc: Sextet for piano and winds (1932)
Bruun: Letters to the Ocean for flute, clarinet, percussion, violin and cello (2006)
Schumann: Quintet for piano and string quartet in E flat, Op.44

この団体は1967年に結成されたデンマーク最初の室内楽団です。ユトランド半島にあるEsbjergという街を本拠にしてその名前を冠しています。コペンハーゲンじゃないところで40年以上も活動を続けているというのは凄いなぁと思いました。よほどいいスポンサーが付いているのでしょうか。レパートリーは今日のプロフラムのように古典から現代物まで幅広いもので、さして有名でもない団体がこういうプログラミングで海外遠征を行うというのも勇気ある行動でしょう。案の定全く切符の売れ行きが思わしくなく、只で配布されました。私だって只券があるよと言われなければ行かなかったでしょう。それにも拘わらずカドガンホールの聴衆は2割程度で、寂しいコンサートになりました。
にも拘わらず、彼等の演奏する音楽はとてもすばらしく、百数十人の聴衆は大いに楽しみました。
最初の曲はフランスの女流作曲家Louise Farrencの作品ですが、私は名前を初めて知りました。管と弦を合わせた9重奏でちょっと生ぬるい感じの音楽ですが決して悪くはなく、ゆったりと室内楽を楽しめます。プーランクの作品はもっと緩急と強弱の待避があって面白い曲です。3曲目はデンマークの現代作曲家Peter Bruun (1968-)が2年前に作曲した作品です。パーカッショニストがかなり忙しい曲ですが音量は控え目で激しい音は一切なく、音楽としては面白く楽しめます。最後のシューマンは全く正統的で立派な演奏でした。各演奏者はそれぞれ技量が優れていていいアンサンブルでした。設立してから40年の歳月が経っていますので十数人のメンバーは老若混じっていますが新人を迎えながらもちゃんとレヴェルを維持しながら活動を続けているのは立派だと思いました。
by dognorah | 2008-10-28 22:02 | コンサート | Comments(0)
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